Mental and physical self-care (news from the lecture) (June issue 2022)
26 May 2022
〜生活の質を高める〜『呼吸法』
今回は、「腹式呼吸」「胸式呼吸」の違い、メリット等についてお話し致します。
皆さんはその時の感情や状況によって、また、エクササイズをしているときなどに呼吸を意識し、呼吸を変えたことはありますか?
その時に適した呼吸法を行うことで、効果的に心身の状態はより良くなり、生活の質もさらに高めていくこともできます。
「腹式呼吸」と「胸式呼吸」との主な違い:横隔膜の動き
深呼吸を除き、胸式呼吸では横隔膜をあまり動かさず呼吸を行います。そのため、一度に吸える量はやや少なくなりますが呼吸を素早く行えるというメリットがあるため、運動時や日常の活動時に適しています。
1.腹式呼吸
○ 横隔膜を大きく動かすため、一般的な胸式呼吸より一度に吸う量が多くなり、呼吸がゆっくりになる
○ 息を吸うときにお腹が膨らみ、息を吐く時にお腹がへこむ(横隔膜が引き上がる)
○ 副交換神経が優位:筋肉の緊張が解けて体をリラックスさせることができる
〜どんな時に主に使っていますか?〜
○ 横になっている時
○ 眠っている時
○ 瞑想、ヨガ(基本の呼吸)
〜メリット〜
○ 気持ちの安定、疲労回復、ストレスの軽減:脳に送られる酸素の量が増え、精神を安定させる働きがあり、幸せホルモンと言われている「セロトニン」の分泌量が増える
○ 心身のリラックス
○ 横隔膜を大きく動かすことで内臓が刺激される
朝起きた時や寝る前、入浴中や後のリラックスタイムの時に♪
2.胸式呼吸
○ 肺を広げるように行う呼吸法:胸を意識して息を吸い込み、肋骨を閉じるように息を吐き切る
○ 交感神経が優位: エクササイズ向け・筋肉が動きやすくなる
〜どんな時に主に使っていますか?〜
○ 日常の呼吸
○ 一般的なエクササイズ
○ ピラティス(胸式ラテラル呼吸)
〜注意する点〜
○ 呼吸はできるだけゆっくり行い、体に力(特に首や肩周り)が入らないようにする
○ 息を吸う時は口から吸わないように
心身のリフレッシュをしたい時に!
〜両方の呼吸のメリット〜
○ 血流が良くなる
○ 冷え改善
○ 代謝アップ
○ 腹筋を動かすことから腹筋強化や腰痛対策にもなる
〜口呼吸のデメリット〜
○ 風邪を引きやすくなる(ウィルス感染しやすくなる)
○ 虫歯、歯周病、口臭の原因になる
○ 酸素の摂取量が落ちる
○ 顔の筋肉が劣化する
日々の生活の中で呼吸を意識的に取り入れることで様々なメリットを得ることができますので、美と健康のために呼吸法を取り入れてみてはいかがですか?
次回は、姿勢改善&美ボディーを作りあげ、心身健康に導く「ピラティス」のエクササイズを効果的にするピラティスの呼吸法「胸式ラテラル呼吸」と、「パワーハウス」についてお話し致します。
文責・画像:田中かおり
(FTP認定ピラティスインストラクター、日本コアコンディショニング協会、コアトレーナー)
日本人会開講講座(姿勢改善&美ボディープログラム)
参考文献:「呼吸筋のリセットで体幹を安定させて、疲れ知らずのボディをつくろう!」https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=584(閲覧日:2022年4月1日)
