Letter from Editing room (Apr Issue 2025)
01 Apr 2025
『献呈』シューマン作曲(リスト編曲)〜この曲は、作曲家シューマンがピアニストであるクララとの結婚を、クララの父からやっと認めてもらった時に作った曲が原曲となっています。シューマンのその時のあふれる喜びが伝わるような曲で、好きな曲の一つです。音楽の力を感じる曲でもあります。私は音楽が好きで、プロのオーケストラによる交響曲、市民交響楽団による交響曲など、日本でもよくコンサートへ行っていました。多彩な楽器から、たくさんの演奏家によって奏でられる音楽からは、時には元気をもらい、時には励まされてきました。
昨年4月、シンガポールでの生活が始まりました。生活になれるのに精一杯でした。そして8月、日本人会で開催された「山元香那子 ピアノリサイタル」で、ピアノ演奏を聴く機会がありました。心待ちにした演奏を今でも思い出します。シンガポール日本人会は、1915年以来、100年以上もの歴史があります。そして、日本人会会報誌「南十字星」もまた、今年で60周年を迎えました。長い年月を、日本人会とともに歩んできた本誌は、シンガポールに住む会員のそばにいつもあったのだと思います。たくさんの日本人の方々が、シンガポールで働き、学び、生活をしています。全ての方々が、それぞれの役割を果たされているのだと思うと、人々の生き方は、お互いの励ましにもつながるような気がします。
2025年4月、新年度がスタートしました。時には芸術やスポーツにも触れながら、シンガポールで生活する日本人の方々、関係する方々にとって、新しい環境での生活がよりよい毎日になりますように。そして、私の勤務するシンガポール日本人学校の児童や生徒たちにとっても希望溢れる新学年でありますように。
(日本人学校中学部 編集部 杉原美和)
