シンガポール日本人会はその設立を1915年まで遡る、110年にわたる歴史を持つ由緒ある会員制クラブです。現在の日本人会館は発案から10年の歳月をかけて完成され、会員の永年の夢が実現したものです。1998年5月23日に当時副首相であったリー・シェンロン首相を招いて落成式が挙行されました。アダム・ロードに位置する会館は150台収容可能な駐車場を備えた4階建ての近代的な建物です。シンガポール日本人会の会館は世界中の日本人会の中にあって類を見ない施設を誇っています。
現在約4,635名の正会員(日本国籍保持者)と503名の会友(日本人以外の会員)が登録され、法人会員は664社に上ります。(2025年4月1日)
日本人会は、会員への憩いの場、集いの場を提供するにとどまらず、日本人学校、日本人会クリニック、日本人墓地公園の運営・管理そして現地社会との交流といった、シンガポール在住の日本人社会が担う役割も果しています。
また、チャリティ活動や文化活動を通じて日本とシンガポールとの友好と親善にも積極的に寄与しております。
シンガポール日本人会 会長
Murayama Takanobu
2025年3月20日に開催された日本人会年次総会において、2025年度の会長に就任することとなりました。就任にあたり一言ご挨拶を申し上げます。
まず、西田前会長と2024年度の活動を精力的に推進された理事のみなさまをはじめ、長年にわたりシンガポール日本人会を支えてくださった歴代の会長、役員、そして会員のみなさま並びにボランティアのみなさまに心から感謝を申し上げます。
当会は、1891年の日本人墓地開設、1912年の日本人学校開設に続く、1915年に創立、実に110年にわたる歴史を持っており、世界各地の日本人会の中でも有数の由緒ある会員制クラブです。以来その歩みは、先人の日本人のみなさまとともに数々の困難と苦労を乗り越えてきた歴史でした。そして今日、当地の日本人コミュニティがあるのは、地元シンガポール社会の温かいご理解と交流なしでは語れません。3月14日に日本人墓地慰霊祭に参加した際に、これまでのシンガポール政府との対話を含めた、この墓地の歴史的経緯を伺い、墓地の維持·管理に携わる日本人会の重要性と共に、その思いをさらに強くした次第です。
今年はシンガポール建国60周年を迎え、また来年に控える日本·シンガポール外交関係樹立60周年に繋がる大事な一年となります。昨年度は日本人会組織強化部に籍を置き微力ながら日本人会の運営に携わって参りましたが、日本人コミュニティへの貢献はもちろんのこと、シンガポールの地域社会と日本の絆を紡ぐ役割に少しでも貢献できるよう、日本人会の活動の充実に向け尽力して参ります。
2024年度は西田前会長の強いリーダーシップの下、1998年から日本人会のたいせつな活動の拠点である現日本人会館の大規模修繕工事に着手しました。工事中の会館を遠目にご覧になられたみなさまもおられると存じますが、徐々に姿を現し始めた新生日本人会館に、未来に向けてみなさまの生活に貢献し、愛されていく姿を想像し胸が高鳴ります。
本年11月頃にはこの日本人会館のリニューアルオープンも予定されています。この日本人会館が会員のみなさまの交流の場として、また地域社会のみなさまにとっても日本をより身近に感じ理解を深める機会となり、ひいては相互の交流を深める場として、みなさまの暮らしの一部として ご利用いただけるようしっかりと準備を進めて参りたいと存じます。
日本人会の更なる発展には、会員のみなさまはもちろんのこと、在シンガポール日本国大使館やシンガポール日本商工会議所をはじめ、 地域の諸団体のみなさまからのご協力も不可欠です。引き続きご指導・ご支援のほどお願い申し上げます。
節目となる本年、日本人会の新たなページをみなさまと共に作っていきたいと存じます。厚いご支援よろしくお願いいたします。