シンガポール日本人会はその設立を1915年まで遡る、100年以上という歴史を持つ由緒ある会員制クラブです。現在の日本人会館は発案から10年の歳月をかけて完成され、会員の永年の夢が実現したものです。1998年5月23日に当時副首相であったリー・シェンロン首相を招いて落成式が挙行されました。アダム・ロードに位置する会館は150台収容可能な駐車場を備えた4階建ての近代的な建物です。シンガポール日本人会の会館は世界中の日本人会の中にあって類を見ない施設を誇っています。
現在約4,359名の正会員(日本国籍保持者)と494名の会友(日本人以外の会員)が登録され、法人会員は674社に上ります。(2024年9月1日)
日本人会は、会員への憩いの場、集いの場を提供するにとどまらず、日本人学校、日本人会クリニック、日本人墓地公園の運営・管理そして現地社会との交流といった、シンガポール在住の日本人社会が担う役割も果しています。
また、チャリティ活動や文化活動を通じて日本とシンガポールとの友好と親善にも積極的に寄与しております。
シンガポール日本人会 会長
Nishida Tomoyuki
2024年3月21日に開催された日本人会年次総会におきまして、2024年度の会長に就任致しました西田でございます。会長就任にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
先ず、私ごとで恐縮ですが、過去フィリピンに5年やインドネシアに7年半駐在しており、インドネシアに於いては現地日本人会の理事も務めておりました。各国に於いて日本人会というものが、会員とそのご家族にとって「生活の大きな支え」であること、そして「日本人同士の絆を紡ぐ場所」であること、そして、「駐在する国への感謝を形として示すところ」であると、理解しております。
シンガポール日本人会は、100年以上もの長い歴史や、世界で類を見ない立派な日本人会館をはじめ、有形・無形の貴重な資産が沢山ございます。先週、日本人墓地慰霊祭に参加し、私たちや今日の日本人会は、先人達が苦難の中で築き上げてこられた基盤の上に成り立っている事を改めて感じたところでございます。改めて会長の職責の重さを感じ、身の引き締まる思いです。
私は、「明るく」・「前向きに」・「粘り強く」を信条としております。良いときばかりでなく、難しい局面の方が多いのが世の中の常と思いますが、疋田前会長をはじめ、先輩理事や会員の皆様のご経験や知見をお借りしつつ、自分自身でもしっかり勉強し、「明るく」・「前向きに」・「粘り強く」役目を果たしていく所存です。
さて、日本人会の2024年度活動におきまして、最重要課題の一つが、日本人会館の大規模修繕工事をしっかりと進めることであると認識しております。竣工後26年の年月を経て、様々な箇所が修繕の時期を迎えております。今年9月から約一年間、いくつかの工期に分けて行いますので、日本人会館を閉鎖することはありません。ただ、各工期毎に利用できない施設がございます。会員の皆様にはご不便をおかけしますが、日本人会館が新しく生まれ変わることを楽しみにして頂き、皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
また、毎年恒例の行事や活動は、各担当理事の強力なリーダーシップのもと、部会メンバーやボランティアが一致団結してご尽力されるところがシンガポール日本人会のとても素晴らしいところだと感じております。日本人会のさらなる発展には、会員の皆様、法人会員各社様、在シンガポール日本国大使館やシンガポール日本商工会議所をはじめとする諸団体の皆様からのご支援、ご協力が必要です。引き続き皆様からのご指導・ご支援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。
最後になりますが、疋田前会長をはじめ2023年度の活動を成功裡に終えられた理事や会員の皆様に、僭越ではございますが、新会長として深い敬意と感謝の意を表したいと思います。 引き続き日本人会の発展のために、厚いご支援を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。