あたたかい気持ちボランティア 第2回(社会貢献活動部ボランティア支援委員会)シンガポールチェシアホーム、さくらグルーミング(10月号 2021年)
30 Sep 2021
社会貢献活動部 ボランティア支援委員会
「ボランティア団体活動紹介」
第二回は、シンガポールチェシアホーム、さくらグルーミングです。
シンガポールチェシアホーム(The Singapore Cheshire Home)
『シンガポールチェシアホーム』は、アンモーキオにある成人の障害者自立支援施設です。同じ敷地内にはリハビリ専用のデイケアセンターもあり、介護スタッフの方々の手を借りながら、そこで日常生活を送る方や日々の訓練をされている方がいらっしゃいます。
私たちの活動の始まりは、今から約25年前、音楽同好会が音楽療法(ミュージックケア)に基づいてボランティアを始めたのがきっかけで、今もなお引き継がれています。
現在は9名のメンバーが在籍しており、第一水曜午前と第三水曜午前の月二回活動しております。(2020年3月以降、活動休止中)
開放的な空間のこちらの施設、敷地内に入ると、ふわっと風が吹き抜け、心地よい空気の中、施設利用者の皆さんがニコニコと笑顔で挨拶してくださいます。恥ずかしそうにしている方もいれば、人懐っこい笑顔で手を振ってくれたり、ハイタッチを交わしてくれたり。
毎回30〜40人ほどの方々が時間になると集まってこられて、音楽に合わせて、車椅子でできるリズム体操をしたり、楽器を鳴らしたり、歌を歌ったり、シャボン玉を吹いたりします。時には二胡同好会の皆さんをお招きしての演奏会なども盛り込んだりします。人種や言語など関係なく、ただ触れ合えることが楽しいひとときです。
利用者の皆さんそれぞれで興味やその日の調子なども異なりますから、簡単な英語やボディーランゲージでおひとりおひとりとコミュニケーションを図りながら、無理なくできることをやっていこうというスタンスで、朝のちょっとした活動で一日の体調を整えていけるお手伝いをしています。
利用者の皆さんをますます元気にハッピーにしよう!と思いながら、実際は、ボランティアを行う私たちが逆に皆さんからパワーをいただき、そして自分自身の心を豊かにしてくれる場だと気づかされます。毎回活動を終えた帰路は自然と笑顔が増えている気がします。
2021年5月現在、残念ながら未だ再開の目処が立たず、皆さんの笑顔に会えない日々が続いています。そんな中でも、今だからこそできることがあるのではないか?というメンバーの発案から、2月にチャイニーズニューイヤーのビデオメッセージを作成し、施設にプレゼントさせていただきました。現メンバーはもと より、日本に帰国した元メンバーにも協力していただき、チェシア愛にあふれた動画となりました。とても喜ばれたようで私たちもうれしい限りです。
チェシアの皆さんの健康をお祈りしながら、安全で安心に過ごせる日々が一日も早く訪れて、またボランティアが再開できますように。
本帰国のボランティアメンバーの活動最終日!
寂しいけれど、貴重な出会いに感謝
全身を大きく使って“みんなの体操” (2018年5月)
シャボン玉を吹くのは呼吸を深めるのにとってもいいんです!
活動の様子(2018年5月)
チェシアホームスタッフのアレックスさんとケニーさんと一緒に
ボランティアメンバーからのコメント
・ボランティアに参加しなければ知ることのなかったこと、触れることのなかった感情がありました。貴重な経験をさせていただいています。
・ホームの利用者さん、スタッフの方々と触れ合うことで、私も元気をいただいております。
・ホームの利用者さんたちの明るく和やかな笑顔に、元気をもらい、清々しい気持ちにさせてもらっています。
・チェシアに行くと自然と笑顔になっている自分がいます。家庭では得られない感情を毎回感じています。
・チェシアの皆さん、ボランティアのお仲間に出会えたご縁に感謝です。
・音楽や体操を通じて利用者さんと打ち解けあい心が通じ合う瞬間が私にとっての喜びです。
・CNYなど施設のイベント行事にも参加させていただき、シンガポールの文化や人々との触れ合いも素晴らしい体験です。
子どもたちもボランティア
スタッフさん、利用者さん、みんな笑顔
【新型コロナウイルス(COVID-19)感染予防規制緩和後の活動方針・新型コロナウイルス政策が解除された後の活動希望や抱負】
再開の目処はまだ立っておりませんし、再開後も歌やシャボン玉などは中止し、感染防止を踏まえた活動内容になると思います。
現在できることとしては以下の様な方法で、チェシアホームの皆さんと関わって行く方向性を考えております。
・リモートで“みんなの体操”をする
・定期的にビデオレターを送る(こちらは実施しております)
☆本活動にご興味のある方は下記へご連絡ください。
sinchme65@gmail.com(福澤・北村)
文責:藤田裕美子
写真:シンガポールチェシアホーム日本人ボランティアグループ
さくらグルーミング
私たち「さくらグルーミング」は、Tan Tock Seng Rehabilitation Centre(リハビリ施設)と、Asian Women’s Welfare Association Community Home For Senior Citizens (老人ホーム)で入院中の患者さんのヘアカット、髭剃り、爪切りなどのボランティア活動をしております。
本活動は、1993年2月にTan Tock Seng Rehabilitation Centreにて、スタート致しました(翌年、Ang Mo Kioに移転)活動。当初は入院患者さんと折り紙、ゴム印作り、歌などを通して交流をしておりましたが、その中の一つである散髪、爪切り、髭剃りの要望が多くなり、以来現在の活動内容に至りました。
毎週火曜日の朝10時に、日本人ボランティア5、6人と、シンガポール人ボランティア数人が施設に集合します。手指を洗い、エプロンを締め、ハサミやバリカン、剃刀等の準備を整えたら、徐々にヘアカットや髭剃りを希望する患者さんたちがいらっしゃいます。患者さんにケープを掛け、ご希望のヘアスタイルをお聞きして、いよいよカットを開始します。男性、女性とも、手入れのしやすいように、大体短くされることが多いですが、丸坊主を希望される男性の患者さんの場合は、バリカンで刈ります。ベッドから動くことの難しい患者さんの場合は、ベッドの横に出張してケアすることもあります。髭剃りだけご希望の患者さんも多く、髭剃りムースをつけてあげ、使い捨てのカミソリを使用して丁寧に剃っていきます(インド系の男性の髭はものすごく濃く、時には使い捨て剃刀を一人に何本も使用することも!)。ご希望があれば爪切りで足や手の爪を切ってあげることもあります。
入院生活が長い患者さんも、私たちのケアによって少しでも快適に過ごせ、癒しになれればとの願いを込めてケア差し上げています。人のヘアカットなんてプロでもないのに無理〜、としり込みされる方も多いと思いますが、ボランティアメンバーの中には元美容師もおり、現場で教えてもらいながら技術を身に付けた人もおります。勿論、ヘアカットは無理…という場合はバリカンや髭剃り、爪切り、切った髪の毛を掃き集める、等の仕事を担当します。
患者さんのヘアカット中
活動当初の様子(1994年)
活動当初の様子(1994年)
【現在はコロナ禍で活動は停止中、再開の目途は立っておりませんが、早く新型コロナウイルスが収束し、患者さんたちを笑顔にして差し上げる日が一日も早く来ることを願っております。】
ボランティアメンバーからの一言:カット未経験者でも、子供の前髪を切ったことがあれば大丈夫です!ぜひぜひ、お気軽にご連絡ください!)
ボランティアメンバーたち(日本人、ローカル半分ずつくらいです)
(2019年)
本活動にご興味のある方は下記へご連絡ください。
文責・写真:さくらグルーミングボランティアメンバー一同