編集室より（10月号）2023年

「Onward As One」これは、今年のシンガポールナショナルデーのテーマです。このテーマは、「シンガポール国民が自信をもって前を向き、団結した国民として共通の未来を築くために一緒に前進しよう」と呼びかけています。昨年のナショナルデー関連イベントに感銘を受けた私は、パダンやマリーナベイで行われたリハーサルに何度か足を運びました。なぜなら、このイベントの規模は、オリンピックの開会式レベルだと感じたからです。８回のリハーサルでは、回を重ねるごとにシンガポール国民のムードが高まっていき、８月９日のナショナルデーでは、最高潮に達しました。この国民的な盛り上がり・団結力は、なんてすばらしいんだろう！多民族国家でありながら、なぜ、ここまで団結できるのだろう？私は、イベントに参加するたびに考えさせられました。そして、「日本国民が自信を持って前を向き、団結した国民として共通の未来を築くために一緒に前進しよう！」という意識を高めることはできないのだろうかと考えるようになりました。言い換えれば、「国際社会において、日本人として何ができるか。」を考えようということでもあります。報道によると、コロナ禍が終息に向かう中、海外からの来日客はコロナ禍以前に比べて増加しているなど、各国の人々は、日本の魅力に気づき始めているようです。調べてみると、日本の魅力とは、勤勉・正確・安全・協調・尊重・清潔・礼儀・親切などという言葉で表すことができるようです。

　私たちができることは、産業や経済の発展だけではなく、これまで築き上げてきた日本の歴史や文化に誇りをもち、日本の魅力を外国人に伝えていくことではないでしょうか。そして、このことこそが国際社会での貢献といえるのではないでしょうか。

（編集部　佐々木雅彦）