編集室より(11月号)2026年
01 Nov 2026
昨年12月、私は人生初となるフルマラソンに挑戦しました。「シンガポールにいる間に色々なことに挑戦したい」と思っていた私は、同僚から「競歩でもゴールできたよ。」という魅力的な話を聞き、「私でもできるかも!」と半ばノリと勢いで参加を決めました。しかし、42.195kmの本当の大変さを知ったのは申し込み後のことでした。その距離は、マリーナベイ・サンズからウッドランズのチェックポイントまでを往復する長さに匹敵すると知り、恐れおののきました。慌てて練習を始めたものの、たった5kmすら続けて走れない自分の体力のなさに、驚きと不安を覚えました。経験者の同僚からは「2ヶ月前になったら少しずつ距離を伸ばして練習するといいよ」とアドバイスをもらいました。ですが結局、十分な練習量を確保できないまま、「競歩でいけるなら私も大丈夫なはず」という謎の自信だけを胸に本番の日を迎えました。
本番では「とにかくペースだけは守ろう」と、走りと競歩を繰り返しながらゴールを目指しました。中間地点の20kmまでは「まだいける」と余裕さえありました。ところが後半に入ると、強い日差しが体力を奪い、歩くことすら辛くなりました。今回も競歩で参加していた同僚にすんなり追い越された時は、「なんで参加してしまったんだろう」と後悔すら覚えました。それでも、「絶対にフィニッシャーTシャツを手に入れたい!」という一心で前に進み続けました。途中で心が折れそうになりながらも、一緒に参加した同僚と励まし合いながら、ついに制限時間ギリギリでゴールすることができました。
手渡された完走メダルとTシャツを手にした時、達成感でいっぱいになりました。途中で感じていた後悔も一瞬で吹き飛び、「次回はもっとタイムを縮めたい!」とさえ思っている自分に驚きました。
このフルマラソン完走は、シンガポール生活の中で決して忘れることのできない思い出になりました。この経験で得た達成感を胸に、残りのシンガポール生活でも臆することなく、様々なことにチャレンジしていきたいと思います。

(編集部 川上恵衣 シンガポール日本人学校小学部クレメンティ校)