編集室より（3月号）2023年

　昨年末、日本に帰国した際、一緒に会食する予定だった方から「濃厚接触者となり急遽参加できなくなった」と言われました。聞くと、会社のルールで濃厚接触者となった場合には、会食を控えることになっているとのこと。「濃厚接触者」という響きに懐かしさを感じたのと同時に、「えっ、何で？」という気になりました。

　既知のとおりシンガポールでは、濃厚接触者であってもART（抗原検査）で陰性を確認するなどして、無駄に社会生活を制限しないで済む仕組みができています。日本もARTの使用を社会のルールとして組み入れればよいのにと、強く感じました。

　当地では過去新型コロナウイルス（COVID-19）に関する規制が日々変わり、我々は窮屈さを感じながらも都度適応してきた訳ですが、今やそれら規制はほぼ撤廃され、新型コロナウイルス感染拡大前の状況に戻っています。日本も漸く今月、マスク着用ルールが緩和されますが、新型コロナウイルス以外を含めて、社会の発展を妨げている規制があると聞きます。国民の様々な声に配慮してのことだと思うものの、是非、攻めの姿勢で、新型コロナウイルス感染拡大前の活気ある社会を早期に取り戻してほしいものだと想う次第です。

（広報部理事　神田真也）