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編集室より(3月号)2022年

24 Feb 2022

 「1月は行く」「2月は逃げる」「3月は去る」という言葉があります。最近この言葉の意味を身をもって感じています。年が明けたのが昨日のように感じますが、もう3月です。1月に立てた今年の目標を忘れてはいないでしょうか。忙しく過ぎる日々の中で自分自身に問いかける時間を作ってみてもいいかもしれません。


 日本の暦上3月は別れの時期となります。たくさんの「さようなら」が飛び交うこの時期、お世話になった方々との別れはとても寂しいものです。それと同時にこれからの自分のあるべき姿を見つめ直さなければなりません。「今まで」と「これから」が交わるようなこの時期は様々な感情に包まれます。そこで頭に浮かぶのは「今まで」の感謝の思いをどのように返していくかということです。別れの時期が近づき、残りの時間が少なくなるたびに、返したい恩を返しきれずに悩んでしまいます。そのような中、私は「恩送り」という言葉に最近出会いました。「恩送り」とは助けや優しさをくれた相手に何らかの形でお返しをする「恩返し」ではなく、自分が受け取った思いやりのある行為を第三者に受け渡していくことです。いわば「恩のバトンリレー」。お世話になった方々から受けた恩を「これから」は私が誰かに繋いでいこうと考えるようになりました。


 3月は別れの月、たくさんの方々に感謝を伝える月でもあります。その中でこれからの自分を見つめる月、出会いの季節に向けた準備の月です。「去る」ように過ぎていくこの1か月、悔いのないように過ごしていきたいと思います。


 


                                                                                    (編集部 柴引真奈)

編集室より(3月号)2022年