編集室より(2月号)2026年
01 Feb 2026
学生時代の休日、私の肩にはいつもずっしりと重いビデオカメラが載っていた記憶があります。スチールカメラマンが一瞬を切り取るその横で、私はエンドロールに向けて撮影を続けていました。
披露宴では、イヤホン越しに新郎新婦の喜びに満ちた声や、参列者の祝福の声が流れてきます。そうして何百組もの門出に立ち会い、数多くのスピーチを聴いてきました。
ある日、イヤホンから聞こえてきたのが、『星の王子さま』の作者であるサン=テグジュペリの一節でした。
「愛するということは、互いに見つめ合うことではなく、同じ方向を一緒に見ることである。」
見つめ合う愛ではなく、同じ方向を見る愛。その言葉とともに、方向性を共有することの大切さが語られていた祝辞の内容は、今でも心に深く残っています。
そしてその考え方は、現在の教師という仕事にも通じるものだと感じています。子どもを真ん中に置き、学校と家庭が同じ方向を向いて、どのように歩んでいくのか。その同じ方向を見る姿勢こそ、学校教育の大切な部分ではないかと、これまでの経験を通して強く思います。
(編集部 竹下 雄貴 日本人学校小学部チャンギ校)












