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編集室より(8月号)2022年

28 Jul 2022

 


 8月9日はシンガポールのナショナルデーです。シンガポールの独立を祝うこの日が近づくと町中に鮮やかなシンガポール国旗が多く見られるようになります。昨年のナショナルデーは新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で様々なイベントが中止になったり縮小されたりしていましたが、今年は“Stronger Together, Majulah!”というテーマが掲げられ盛大に行われます。来星から1年、ナショナルデーを迎えるのは2回目ですが、やはりこの日が近づくとシンガポールの歴史を感じたいと国立博物館に足が向かいます。


 日本に住んでいた時の私は、日本の建国記念日というものを意識したことはありませんでした。その日は単なる祝日という認識で、恥ずかしながら「お休みだ!嬉しい!」という思いしかありませんでした。しかし昨年、シンガポールの町中に掲げられた国旗を見て日本との違いを感じた私は、シンガポールの歴史に強く興味を持つようになりました。昨年初めて国立博物館を訪れた際には、日本との関わりに強く衝撃を受け、無知だった自分自身を恥ずかしく思いました。今年は昨年よりも冷静にそして真摯に展示を見つめ、今あるこの国そのものや今この場に存在している自分自身と向き合えた気がします。


 シンガポールのナショナルデーを通し、私はこの国の歴史にふれました。それと同時に日本の歴史にもふれました。日本に暮らしていた頃には考えもしなかった、他国の歴史を“今”この場所に存在しているからこそ「気づき」「学び」「考える」ことができました。知らない事、知らなければならない事がこの世界にはたくさんあるのだと、日々意識しながら今日も温かいこの国で暮らしていきます。


(編集部 柴引真奈)

編集室より(8月号)2022年