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編集室より(4月号)2022年

29 Mar 2022

 


こんなに続くと思わなかった新型コロナウイルス(COVID-19)で旅行に行けず、シンガポール内のあちこちへと出かけました。シロソ砦やチャンギミュージアム、バトルボックスを訪れた時には、戦争のことをもっとちゃんと知っておかなければと改めて感じました。日本にいる母との電話でそのことを話しながら、ふと曾祖父のことを思い出しました。写真でしか知らない曾祖父も、もしかすると戦争の時にこの地へ来たのかもしれない、なんだかそんな気がする、と調べてみることにしました。軍歴証明はなく、ひとまず実家にあるアルバムや祖母の話から、「軍艦の妙高に乗っていた」ということがわかりました。わからないなりに妙高のことを調べていくと、終戦の時をシンガポールで迎えていたということを知りました。終戦まで曾祖父と一緒ではなかったとしても、曾祖父を運んでいた軍艦がこんなに近くにいたなんて…と今まですごく遠い存在だった曾祖父をとても近くに感じました。それと同時に、自分がシンガポールに来たのは、曾祖父が縁を結んでくれたようにも感じました。今度は終戦時に妙高が停泊していたという、セレター軍港のあったセンバワンあたりを散歩しに出かけようと思います。


                                                                                  (編集部 原田渚未)

編集室より(4月号)2022年