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同好会体験記〜茶道同好会〜(11月号 2023)

01 Nov 2023

 南十字星編集委員が同好会活動にお邪魔する本企画。第4回となる今回は、茶道同好会を取材させていただきました。(取材日:2023年8月30日)


 茶道同好会で部長を務める満田さんに連絡を取ると、活動日や持ち物などを教えてくださいました。事前に茶道や同好会についても情報をいただき、楽しみに取材日を迎えました。


<茶道について>


 茶道とは伝統的な形式に則り亭主がお茶をて、客が亭主のおもてなしを受けることです。そのために様々なことを学び、修養に励む「道」でもあります。また茶道は、陶器、漆器などの工芸や建築、作庭、書画など幅広い日本の伝統文化が融合した総合芸術です。そして茶道の最大の魅力は人と人との一期一会の交流ができるところにあります。茶室の狭い空間で亭主と客が互いに相手の気持ちを思いやりながらともに時間を過ごし、最終的に心を通わせることができます。


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<シンガポール日本人会 茶道同好会について>


 茶道同好会は30年以上前に、茶道を愛好するメンバーによって設立されました。現在は17名の部員で毎週水曜日の午前中に活動しています。定期的にお茶会も開催しています。茶室は現在の日本人会館の建設時に新設されました。海外にいながら日本文化に触れることのできる貴重な空間となっています。


 10時頃お邪魔すると、早速皆さんが準備を始めていらっしゃいました。茶道は初めてでしたがあたたかく迎えていただき、緊張がほぐれました。初めて茶室に上がりましたが、和を感じる落ち着いた雰囲気の空間に、ほっとしました。床の間に飾るお花は朝に摘んだもので、この日は福沢諭吉書の掛け軸が飾られていました。


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 準備が整うと、いよいよ活動のスタートです。お茶菓子の食べ方を皆さんが一から教えてくださいました。「お先に」と声をかけて、かわいらしい魚の形をした落雁と金平糖をいただきました。お茶を点ててくださりいただくと、非常に味わい深く、美味しかったです。


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 その後は、筆者もお茶を点てる体験をさせていただきました。初めての体験に緊張しながらも、茶道具の持ち方など丁寧に教えてくださいました。不慣れながらも、「ダマにならず上手!」と声をかけてくださり、嬉しかったです。


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 最後は、座談会形式で部員の皆さんにインタビューをさせていただきました。


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〇茶道同好会の魅力を教えてください!


(杉野さん)色々な流派の方が集まって日本の文化に触れて、シンガポールにない季節感も感じることができるところです。


(長谷川さん)海外に出てみて、日本が懐かしくなりました。日本の文化にふれている時間は、心が落ち着きます。皆さんとのあたたかい交流もあって、続けることができています。


(難波さん)お道具やお点前も季節によって変わり、心がリセットできます。母でもなく妻でもなく、自分を取り戻せる時間です。


(潮田さん)茶碗や掛け軸を変えると、茶席の空気ががらっと変わります。それが面白いです。


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〇同好会として、この先やってみたいことはありますか?


(潮田さん)近隣諸国の日本人会と交流茶会がやってみたいです。


(杉野さん)シンガポール在住の方にも、もっと知っていただける機会があればと思います。


(難波さん)自宅でテーブルスタイル茶道をやっていて、夏休み期間は親子も来てくださいました。こちらに住むお子さんは日本文化にふれる機会がなかなかないので、学校と関わりをもちたいです。


 


〇子どもでも、茶道は体験できますか?


(杉野さん)活動日は水曜日ですが、長期休みなどには親御さんと一緒に、ぜひお越しください。


(難波さん)お茶会には、小さい子もいますよ。気軽にいらしてください。


 


〇同好会にはどんな方がいらっしゃいますか?


(杉野さん)初心者で入られる方から、元々やっていてブランクのある方まで様々です。


(川邊さん)同好会OBの方も多くいらっしゃり、日本で集まってお茶会をしています。


 


〇南十字星読者の方にメッセージをお願いします。


(川邊さん)同好会は、ぜひお茶のサロンと思ってお越しください。皆さんとお茶を囲みながら、飲んでお話をして楽しい時間を過ごせたらと思います。お茶の魅力をもっと知りたい方は、講座もあります。その前段階として、ここが第一歩になればと思います。広く会員の方全員に来ていただきたいくらいです(笑)。お茶会には、非会員の方もお誘いすることができます。


(難波さん)同好会は、お茶を教えてもらって学ぶというよりは、みんなでお茶を楽しんで、日本を思い出そうという感じですね(笑)。敷居が高いと思っている方も多いと思いますが、初心者大歓迎です。


(杉野さん)初心者でも楽しめて、素晴らしい美術にも触れられます。シンガポールでも日本でも、なかなかできない体験ができると思います。「日本の文化に触れたい」「お友達を作って交流したい」など、皆さんをお待ちしております!


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【編集後記】


 取材日には6名の部員の方々がいらっしゃり、皆さんが大変優しく教えてくださいました。茶道を始めたきっかけも年数も様々とのことでしたが、和気あいあいと活動されている姿が印象的でした。初めての茶道にはじめはすごく緊張していましたが、日本の文化にふれ、リラックスできました。おかげさまで、とても素敵な時間を過ごすことができました。茶道同好会の皆さん、ありがとうございました!


文責・写真 小松原英莉(シンガポール日本人学校中学部) 


 


11月25日のオープンハウスでは「チャリティ茶会」を開催予定です。今年は子ども席も設けています。
お子様にも和室でのふるまいや茶道について学んでいただけたらと思っております。
皆様のお越しをお待ちしています。


一般席 12:30・13:30 
子供席 14:30(各席定員15名)
お茶券($10)は11月1日より日本人会フロント(1F)にて販売しております。


問い合せ 満田 


・メール sado.club.sg@gmail.com


Instagram @singapore_sado_club 


https://instagram.com/singapore_sado_club

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