![]() - 厚生部 - 現在パンデミックをおこしている新型インフルエンザの感染者数に関しての 報告は、事実上、重症例を除いて停止 されていますので、正確な数は不明ですが、現時点(8月13日)で確認されているだけでも世界で約20万人となっています。 (実際の感染者はこれを遥かに上回る 数字であるとされています。)死亡者は千数百人となっています。 死亡率は従来の季節性インフルエンザ (0.1%以下)より高く、0.5%程度であると考えられています。 感染力もより強く、従来の季節性インフルエンザが1人から1.2~1.4人にうつすのに対して、新型では1.96人という研究結果が出ています。ワクチンは現在開 発中です。 また、新型インフルエンザがパンデミ ックとなり、やや影が薄くなった感がある 鳥インフルエンザ(死亡率60%以上)ですが、エジプトなど世界各地で発生が続 いています。 さらに、毎年流行する通常の季節性 インフルエンザもあります。 現時点での懸念は、こうしたインフルエンザウイルスが交じり合い、感染力、毒性ともに強いタイプの更に新たなインフ ルエンザウイルスが出現することです。 毎年通常のインフルエンザにかかる方は、日本では数十万人から数百万人、シンガポールでも数十万人いるとされています。急激な発熱、悪寒、頭痛、関節痛などが特徴です。潜伏期間は1~3日ぐらいです。普段健康な成人は、まず、重症になることはありませんが、小児ではインフルエンザ脳症など重症な状態に陥ったり、高齢者などでは肺炎を引き起こしたりすることもあります。インフルエンザにかかったことが原因で、日本では毎年数百から千数百人の方が亡くなられています。 今回のインフルエンザワクチンの接種の目的は、通常の季節性インフルエンザの予防です。このワクチンの新型インフルエンザに対しての直接的な防御効果は不明ですが、期待はできません。 しかしながら、季節性のインフルエンザの流行を抑えることにより、更に新たなタイプのインフルエンザが生まれる確率を減らすことが期待できます。また、この更なるインフルエンザが従来の季節性の性格を受け継げば、今回のワクチンの効果が期待できるでしょう。 近い将来、新型インフルエンザに対するワクチンが開発されると思いますが、その時には、更にその接種もお勧めいたします。 ワクチンによる発病の抑制率は年齢によりことなりますが、幼少者で50%程度、若年者で80%程度、高齢者では30-50%抑制でき、死亡の危険を約80%減らせるとされています。また、感染しても症状が軽く済むことも期待できます。 A型インフルエンザウイルスは、毎年少しずつ型が変化します(連続変化)。この変化が小さいときには、以前に受けたインフルエンザワクチンの効果が活用できて、1回の接種で予防効果が期待できます。 大人の接種が1回という理由は、大人は過去に何度かインフルエンザウイルスにさらされていたと考えられるため、1回の接種で免疫力を呼び覚ますことができるからです。しかし、小児の場合は、まださらされた回数が少ないため、呼び覚ますというより新たに抗体を作るということになるので、2回の接種となります。 ワクチンの副反応としては、発熱、発赤など軽微なものから、非常にまれに急激なアレルギー反応や、脳脊髄炎(確率:数百万分の1)などの重いものもあります。 (日本人会クリニック医師 日暮浩実)
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