HOME > 南十字星・ブログ > よみもの > 「年中行事を知ろう!」トップ > 取材レポート
クス島巡礼 / Kusu Pilgrimage 2010
● 取材日: 10月23日(土)
● 取材場所: クス島(Kusu Island)

「クス」とは中国語で「カメ」を意味し、30分もあれば一周できてしまうこの島は、「カメの島」として知られています。その由来には諸説あるのですが、その昔、近くの海で船が沈没した時、中国人とマレー人の船員がカメに助けられたことにちなんでいます。巨大なカメは島に姿を変え、2人を助けたと伝えられています。それ以来、旧暦9月から10月にかけて、何万人もが訪れるクス島巡礼が続いています。
クス島への玄関口・マリーナサウス埠頭(Marina South Pier)。そこへは、MRTマリーナ・ベイ駅近くの停留所からバスで向かいました。バス停には、20分ほどの間に60人以上が集まりました。
島へ向かう船は、往復で$16です(週末・祝日の料金。平日は$14)。券売所の係員に聞くと、参拝時期の週末には、1日2,000人が訪れるそうで、平日でも1,000人が参拝に向かうそうです。ツアーを組んで訪れる団体客もあるほどです。この時期は頻繁に運行していますが、一度で乗り切れず、次を待つ人の列ができていました。
定員70人ほどの小さな船は、満員の客を乗せて出港。約20分でクス島に到着しました。
島には中国寺院と、マレーの聖人を祭った聖廟(Keramat)があり、参拝者の多くは両方に参拝に行きます。
中国寺院は、建物にも供え物にも赤色が目立ちました。ハスをかたどったろうそくに火を灯したり、線香を持った手を頭の高さまで上げ下げしたりしながら祈ります。供え物の中には、ほんのりと赤く色づけられた、カメの形をしたまんじゅうのようなものもありました。


参拝者たちは、そのまま小高い丘の上にあるマレーの聖廟をめざします。聖廟までは152段の階段が続きます。登り切ると、一面に黄色に塗られた壁や柱、手すりなどが広がっていました。
線香を供えるのは同じです。しかし、その他の供物は少なく、祭壇の周りはすっきりとした印象をもちました。
1つの祭壇の前では、参拝の列ができていました。まず、片方の手首に幅1cmほどの黄色いリボンを結びます。1人ずつ祭壇の前に立つと、聖廟の方が祈りの言葉を唱えてくれます。合わせた両手を2、3度額に近づけるようにして、参拝しました。
今年の巡礼は、10月8日から11月5日まででした。普段は静かな島が、平和や幸運、健康や繁栄を祈る大勢の人でにぎわいました。
(編集部:湯山修一)