August 2008
私たちの周りには色々な食品があり、それから受ける影響も様々です。その中で今回は食べ物とメンタリティーとの関係について考えてみたいと思います。食品の中には食べると力が沸いてくるような気がするものもあるし、楽しい記憶が甦ってくるものもあるでしょう。文化的に特別な意味がある食べ物もありますね。食べ物とメンタリティー(気分!?)はどう関係しているのでしょう?
たんぱく質----------------------------------------------------
午後ともなると、多くの人はなんとなく疲れて集中力がなくなるものです。集中力は脳内の様々な生理活性物質の量と関係があります。これらの物質が減ると不安やイライラが起きますが、十分にあれば注意力が行き届いて活力も沸いてきます。たんぱく質はこうした物質の源となり、頭の活性を保ちます。そこで昼食としてお勧めなのがチキンとサラダです。これであと数時間、頭はしっかり働いてくれます。
炭水化物(糖分)-----------------------------------------------
気分と活力は血糖と関係があります。なぜなら、体の細胞は全て糖を燃料にしていますし、特に脳細胞は糖分のみを燃料にしているからです。糖分が足りないと、細胞がうまく働けません。そうすると、判断力が鈍ったり、気分が上下したり、落ち込んだり、すぐにかっとなったりしてしまいます。 食事を一日6回に分けて少量ずつ取ることは、同じ量を3回でとるより良い方法と言えます。なぜなら、6回に分けたほうが血糖の変動が少なくて済むからです。また、食べ物はなるべく自然のままで食べることをお勧めします。低い糖指数の食べ物、例えば、全粒のパン、燕麦、野菜が良いと考えられます。ケーキ、キャンディー、ビスケットなど製粉された炭水化物はできれば避けたいものです。(糖指数とは、炭水化物を、血糖への影響を基準にランク付けしたものです。食物中に含まれる炭水化物の割合と、それを食べた後の血糖上昇量から計算されます)
加えて、炭水化物は脳を落ち着け、イライラを減らす働きがあるので、一日の締めくくりにパスタを食べると、リラックスして安眠できるでしょう。
化学添加物---------------------------------------------------
食べ物や飲み物に含まれている人工着色料や芳香剤にアレルギーを起こす方もいます。ですから、なるべく自然な食べ物が良いのです。症状がある方は、食事日記をつけることをお勧めいたします。あやしいと思われる食事を一つ一つ排除していき、行動や気分に変化があったかどうか記録していくとよいでしょう。
自然の食物---------------------------------------------------
私たちが食べないものは私たちが食べるものと同様に重要です。ビタミンやミネラルが不足した時、気分や脳の活動に影響が出ることは、既によく知られています。例えば、ナイアシン(ビタミンB3)の不足と統合失調症には関係があることがわかっています。
セレンが不足するとイライラや不安、うつの原因になります。これは肉類、魚、卵、ブロッコリー、ひまわりの種などからとることが出来ます。葉酸が不足すると貧血やうつになります。葉酸はオレンジ、アスパラガス、大豆、ほうれん草などの緑の葉野菜、栄養強化したシリアルなどに含まれています。
サプリメントも役に立ちますが、長い目でみると、自然の食物をとるように心がけることが大切です。
必須脂肪酸---------------------------------------------------
オメガ3脂肪酸が不足するとうつになります。オメガ3脂肪は海産物、特にサーモンやいわし、ツナなどやクルミ、オリーブオイルに含まれています。
加えて、脂肪分が豊富な食物は“気分を良くしてくれる神経”物質を増やしてくれます。脂肪なら何でもよいというわけではなくアーモンドやアボガドに入っているような不飽和一価脂肪酸をとることをお勧めします。
マグネシウムは必須脂肪酸を代謝する際の補酵素です。マグネシウムが不足すると、神経が緊張したり、不安、イライラが起きたり、過敏になったり、または不眠になります。ナッツ、穀類、緑の葉野菜がお勧めです。
栄養物と気分の関係にはまだまだわからないことがたくさんあり、現在研究が行なわれているところです。しかし、気持ちよく一日を終えるには、十分な炭水化物を適切な時に摂取して血糖を安定した状態に保ち、蛋白、ビタミン、ミネラルをしっかり取ることが大切です。新鮮な果物と野菜、全粒のシリアル、脂肪分の少ない肉類、などが心身の健康にお勧めです。